全人類、両国花錦闘士を見てほしい。

 

タイトルの通りです。

 

www.ryogoku-oshare-rikishi.com

 

まだまだチケットとれるし、当日券もあるよ。先にチケットのお知らせ。

 

東京公演(~12月23日)

www.meijiza.co.jp

 

大阪公演(2021年1月5日~13日)

www.shinkabukiza.co.jp

 

福岡公演(2021年1月17日~28日)

www.hakataza.co.jp

 

 

ネタバレなしで書きたかったんだけど、無理そうなのでネタバレありです。

なぜ見てほしいのか?という理由を身も蓋もなく言うと、担当が主演だからです。担当が主演じゃなくても素晴らしい舞台だから、みんな見て!とはなるんだけど、この舞台の主演が担当、という意味はとても大きい。

なお、はてブロというものをはじめて書いているので、読みにくくても許してください。自分のための記録、いつか死ぬときにこの期間の記憶を鮮明に思い出したい、というつもりで書く。

 

一体何がこんなに熱狂させるのか?というと、なんだかよくわからない

いきなりまわし姿の男と美女たちが踊りまくる祭りが始まって、クラブに行って踊って、なんやかんや相撲をとって、様々な恋模様?があったりして、またまわし姿の男と美女たちが踊りまくる祭りで終わります。(ざっくり)

なのにラストシーンは激エモ大爆発で、エンディングはそのまま泣きながら手拍子しまくって、ぐったりしながら電車に揺られて帰ることになります。

2020年未曾有の感染病に世界が震撼させられて、エンタメは停止して、たくさんの現場が消えて、そんな鬱々とした気持ちを抱えた人は本当に心から、劇場に来てほしい。

私たちの欲していたエンターテインメントがそこにあるよ!!!!!!!!!!!!

ひたすらエネルギーに満ち溢れた幸せな空間が広がってるから!!!!!!!!!

 

とにかく、オープニングがめっちゃ愉快。好角家として有名なデーモン閣下が作ってくださった主題歌なんだけど、歌詞に連動した振り付けがとにかく楽しい。

「鬼」って歌詞で全員が鬼瓦(©オードリー春日)してるのおもろすぎない?????

ここが一番お気に入り。オープニングだけで定価分回収できます。

もちろん原嘉孝のダンス最高なんだけど、大原櫻子のバッキバキダンス超かっこいいからみんな見てほしい。先日の観劇で、櫻子のダンスのエネルギーに中てられてちょっと泣いた。

 

 

・昇龍のこと(@原嘉孝

デブ嫌いを公言している力士で、自分の肉体が大好き。ほかの力士に噛みつきまくるちょっといけすかないやつ。と思いきや、純粋に相撲を愛し、自分の美学の下で努力を重ねて昇り詰めていく人、という印象。

本当に超美しい

相撲のことはよくわからないけど、素人目で見てもひとつひとつ丁寧な所作が美しい。

作りこまれた筋肉と、その身体が汗で光る様が美しい。

ひたすら上を目指す、眼光の鋭さが美しい。

その鋭い眼光を放つ茶色の瞳が美しい。

暗闇の中で上からライトで照らされたときの身体の印影が美しい。

今まで原嘉孝のことを「美しい」と思ったことはほとんどなかったんだけど、今回は役柄も相まって、この人、美の化身では……?????と真顔で思うくらいには美しい。

(あと尻がめっちゃきれい)

「俺 is Beautiful~~~」って歌いながら浴衣を脱ぎだした瞬間、「誰より一番きれい!!!!!!!!」って叫びたくなる。(次のフレーズがそういう歌詞)曲終わりで持ち上げられてポーズとった瞬間は、もう芸術品よ。最高。

あと、あのりょう様を抱く

こんな最高なことあるか?????いや、ない。って思わず反語になるくらいには最高。しかもベッドシーン(とあえて言わせてほしい)では周りで力士たちが囲んで芸術的な演出をしてくれる。このときの力士たちの表情もそれぞれ違ってめちゃくちゃ面白いし、一体何を見せられてるんだ?っていう混乱と、わけわかんなすぎて爆笑しちゃうのと、だけど超高まって萌え狂うのと、いろいろ合わさって大興奮していると一幕が終わる。最高。こんな最高な一幕の終わりを見たことがない…。休憩アナウンス入ってもしばらく呆然としちゃう。

 

昇龍は最後まで「鍛え上げられた肉体で勝つ」ことを信条として戦い続けるんだけど、結局のところ太れない体質で、だから「鍛え上げられた肉体で勝つ」ことは致し方ない選択でもあるわけだけど。だけどその信条の下で勝ちを重ねていく様と、ストーリー上では描かれないこれから先の未来もそのまま突き進んでいくんだろうと思える姿がとてつもなくかっこよくて。太れなくても、神様に愛されて、その祝福を受けて昇り詰めていくその道がラストシーンに光の道として表されていて、勝利の女神の神殿への道が開かれるわけですよ。神と繋がった瞬間っていうか。そういうものが見えて、鳥肌が止まらなくなる。おい白デブ、と馬鹿にしてたライバルの雪乃童との一戦が、その光の道を踏み出す第一歩だなんて、エモすぎません???????涙なしでは見れない。雪乃童のことも、関わりを重ねていくうちにただの鬱陶しいデブという枠がなくなって、頂点を目指すために越えるべき存在になっていくのも最高。それぞれ思いは違うけど、それぞれの思いを抱えて迎えた魂と魂のぶつかり合い。最高。あとで書くけど雪乃童のことも大好きすぎるから、結果がわからないまま終わるラストに震えが止まらなかった。

原嘉孝の演技は、とにかく表情を余すことなく見てほしい。いや、仕草も見てほしいけど。一挙手一投足すべてに無駄がなくて、すべての表情や動きに意味があって、気を抜く瞬間が一瞬たりともない。今何を考えているのか、セリフがない部分もひとつひとつ全部にモノローグをつけながら見れると思う。これが私の担当だぞ!!!すごいだろ!!!?!!?!?!と大声で叫びまわりたいくらいすごいの!!!!!!!「役が憑依している」わけではなくて、これ以上にないくらい自然に、昇龍がそこにはいる。これ見た人には伝わると思うんだけど、どうですかね。おたくの欲目じゃないと信じたいんだけど…

 

 

・雪乃童のこと(@大鶴佐助

ゆきちゃーーーーん!!!!!がんばってーーーーーー!!!!!

もし私が相撲のおたくだったら、ぜったいゆきちゃんが担当。

とてもわかりやすく、周囲の応援(特に女子からの)が力になる人。もしかしなくても、私はゆきちゃんのパワーになる若い女子の枠に入らない…というのが少し悲しくなるくらいにはゆきちゃんが好き!!!!!!!!

自分の部屋の親方の娘に恋をしていて、だけどその思いは伝えられなくて、恋が破れたときに初めて思いを伝えることができる。「好かれること」ではなく、「好きでいること」が力になると気付いたからかなあ…と勝手に思っている。

笑顔がかわいい気弱なゆきちゃんが覚悟を決めた顔、本当に震えるほどかっこいい。「残りの取組全部勝ちます」って宣言してからの昇龍との取組、痺れる。

 

 

・橋谷ちゃんのこと(@大原櫻子

相変わらず歌唱力おばけ。体全体がスピーカーなのか???っていう声量。それでいて、踊りながらでも声がぶれない。全部の歌詞が明瞭。しかも歌いながらのちょっとした仕草とか表情が超かわいい。演技もそうだけど、とにかく毎回櫻子の技術に殺される。

デブが嫌いで相撲記者であることに全く喜びを感じていないのに、嫌いなものほど調べてしまう性格が仇となって?結局は相撲の世界にのめり込んで行き、最後はまるで橋谷ちゃん自身が「女神」のような存在として神々しく手刀を切る姿、痺れる。

 

 

・桜子のこと(@りょう)

存在が痺れる。

もうほんとこの一言ですべての説明が済むくらい、美しく恐ろしく、全エンターテインメントを愛する女たちを全肯定してくれる神。エロの権化。りょう様の赤リップに魂抜かれた。様々な男たちを愛し愛された屈強な女なのに、昇龍の話をするときは乙女のようになる桜子様…かわいいよ桜子様…

ベッドシーンで服脱いでキャミソール姿になるんだけど、肩と鎖骨から胸にかけてのラインがエロすぎて興奮が止まらない。性別を超えて人類にエロスを無限に提供してくれる存在。生まれ変わったらりょう様になりたい。

 

 

 

・好きなシーン①清史(@木村了)と昇龍のやりとり

おにいちゃんの喋り方、何回見ても声出して笑っちゃう。おにいちゃんが面白いから、昇龍の顔芸いらなくない????ってなる。「とぅらーい」は流行語大賞

 

・好きなシーン②アイーダ

突然の良質な東宝ミュージカル!!!!!!!!声の伸びが素晴らしいし、巻き舌気持ち良すぎる。なのに頭の中は木魚くらいスッカスカ。

そのあとラダメスの歌に合わせて突然力士たちが出てきて桜子様の周りを踊りだすの、あまりにもカオス。高笑いの桜子様に向かって塩巻きまくる演出が大好きすぎて一生笑う。技術×美×シュールを突然見せつけられると脳はバグる。みんな脳バグらせにきてほしい。

 

・好きなシーン③クラブ1990

梅ちゃん超かっこいい!!!!!!!りあこ!!!!!!!!!!!!!!

梅太郎関のダンスかっこよすぎて意味がわからない。拳振り上げたいし叫びだしたくなる。ダンスうまいのはもちろんなんだけど、踊ってる時の表情も超かっこいいの!!!ゆきちゃん担になるか梅ちゃん担になるか、最後まで悩んだよ…

違うシーンだけど、春は荒れる~♪のダンスもキレキレで笑顔もso cuteでたまらない。梅ちゃんのダンスもっと見たい。なのに栃木県出身で北関東訛りゴリゴリなのも好きポイント。

 

・好きなシーン④デブが大好物なおかみさん

紺野美沙子さんまじでかわいくない?!?!?!「お父さん痩せちゃって悲しい、太ったままで健康でいてほしかった」っていうとこが一番かわいい。

 

・好きなシーン⑤ゆきちゃんのファンサ

上手にお手振りしまくるところがあるんだけど、お手振りチャンスある席に入ったとき、恥ずかしくて全然手を振れない自分がいた…あれ私自担にしゃしゃれないタイプだったっけ…??上手前列に入った方はぜひゆきちゃんにしゃしゃってください。私にはもうチャンスがない。

 

・好きなシーン⑥2幕頭のTKワールド

力士たちが横一列に並んで前に歩いてくるだけで泣きそうになる。壮観の極み。拳突き出して横揺れする振付かっこよすぎて一生見れるしこの曲で団扇振りたい。櫻子の歌声の気持ちよさが一番堪能できる曲かなあ。

 

・好きなシーン⑦先輩との取組

あの豹の人の名前なんだっけ?!忘れちゃった、だれか教えて。

昇龍が後ろ向いて肩ぐいぐい回すときの肩甲骨の動き見て。ナンバーワン肩甲骨だから!!!!!!

 

・好きなシーン⑧ラストの取組

それまでずっと笑ってたのに、急にピーンと緊張感が張り詰めて、舞台上も客席も、固唾を飲んで見守る空気がとても神聖で、ぐっと気温が下がった感じになる。なのに立ち会った瞬間一気に熱を帯びて、あの熱気はたぶんその場にいないと伝わらない。魂と魂のぶつかり合い。取り直しになってほっとしたような気持ちと、高揚感と、このまま終わらないでくれと願う気持ちと、どちらがというわけではないのにどうか勝ってくれという気持ちと、いろんな感情がブワーーーーーッと湧き上がってきて、人は選べない感情が溢れて止まらないと、涙も止まらなくなる。行ったこともない土俵の匂い、実際にはいない観客の熱狂をまるでそこにいるかのように感じられて、その瞬間に演劇の観客ではなく相撲の観客の一部としてそこにいるみたいな感覚になる。息の音さえもさせられない緊張感の中で、自然と祈るみたいに手を握って、これが神事か…

 

 

で、涙腺ぶっ壊れた状態でエンディングの祭りが始まると、その熱狂のまま泣きながら手のひら砕けそうなくらい手拍子しまくることになる。これぞ祭り。この祭りを体験しないまま死んでいく人ばかりなんてあまりにもったいない。

みんな見よう???????????????????

とにかく元気になるし、終わったあと劇場を見て冷たい空気の中歩くと、なんとも言えない満足感でいっぱいで、心の中の今まで埋まったことのない部分が満たされた気持ちになるよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここからは自分語りだけど。

今までいろんな原嘉孝を見てきて、先輩のバックでしか踊ったことなくて内部の舞台しかでたことない(役名なんてもちろんない、セリフもない)ときから、外部舞台にいつか出られる、スターになれると思っていて。初めて一言セリフをもらった2012年DREAMBOYSのときは下手だったけどそのころから表情は抜群で。初めて殺陣を経験した2013年滝沢演舞城では、目の動き、仕草からキャラクター設定がはっきり感じられて、これやっぱいけるよな???と思って。

2014年Vamp!Bamboo!Burn!と2017年髑髏城の七人を見た私は、絶対に劇団☆新感線の舞台に出てほしいと思っていた。(ちなみどちらも円盤購入したくらい好き)

そしたら2018年メタルマクベスdisc2の出演を勝ち取り、それはもう夢のような気持ちで、初日「明けない夜はSo long」を見て曲終わりに友達の手を握り締めて泣いたことは一生忘れないけど。

でも、いつでも夢を見させてくれる原嘉孝は、それをどんどん現実にしていくと同時に、それが夢ではなくあるべき現実だとすぐに地に足をつけさせてくれる。そしてまた新たな夢を見せてくれて、それを現実に変えてくれる。どんな夢でも見ていいんだと自信をもって思わせてくれるその姿が昇龍の最後のセリフと重なって、でもそれは現実で、見ている私たちに生きている実感をくれる。一生板の上にいてくれるんだと思ったら、今はまだ最初の一歩くらいのもんで、折り返しにすらまだまだ遠い。

 

だからみんな、これからも一緒に夢と現実の無限ループしませんか???????

 

単なる観客である私は、与えてもらったものを返すことができるとは思っていない。与えてもらったものをただ楽しみ消費することだけで十分だと思っている。原嘉孝が引退するその日まで健康に生きられるように、慎ましく生きていきます…。

たくさんの夢と現実と、原嘉孝のおかげで出会えた大好きな友人たちに感謝をこめて。